実写版「カムイ外伝」

土屋アンナがビウエラ(!)を弾くシーンがあると聞いていた実写版の『カムイ外伝』(崔洋一監督、2009)を、レンタルDVDで観る。その期待のシーンは楽器のアップがワンカットのみ。うーむ、あまりに短い……(苦笑)。そもそも筋に絡む場面ではないし、土屋の役どころも筋に絡まないし。殿様(佐藤浩市演じるバカ殿(?))の「信長っぽさ」を出すための小道具でしかないのがとっても残念。どうも古楽器の扱いって、全般にいまいちなのよねえ。映画そのものも、CG使いすぎで今ひとつ(ワイヤぐらいでやってほしいかも)。最後の戦いだけが肉弾戦ぽいのだけれど、最初からその路線でやってほしかったなあ、と。そうそう、伊藤英明が主役を食っている感じがするのもちょっと……。登場人物たちの貧しさを著すためか暗めのメイクをロングショットぎみに撮るために、人物の表情とかはよく見えんし。また、舞台設定も南の島なんだか北の島なんだかよくわからんという……(苦笑)。エンドロールで流れるのが、ヘンデルの『リナルド』のアリア「私を泣かせてください」のアレンジ曲。これだけはちょっと面白い起用かもと思った。