「モーセの生涯」

このところ、秋に出る予定の語学教材のゲラ読みなどがあって、あまりまとまった時間が取れないのだけれど、とりあえず今道本のニュッサのグレゴリオスのところで出てきた『モーセの生涯』を、希仏対訳本(Grégoire de Nysse, “La Vie de Moïse”, trad. Jean Daniélou, Cerf, 1945-2007)で、気分転換的にちびちびと読み始める。序文と、モーセの生涯をまとめた第一部のまだほんの出だしのところ。グレゴリオスによるコメントの対象となるはずの、モーセのストーリーをひたすら復習している感じだ。で、ちょうど紅海が割れる逸話のあたりまで差し掛かった。モーセの神的体験を一種のモデルとして称揚するといった実に興味深げなコメント(今道本がそのあたりを強調していたっけ)は、このあとの第二部に登場するはず。第二部はまだもうちょっと先で、とりあえずはもうしばらく復習が続く……(苦笑)。