ヴェネツィア展

江戸東京博物館でやっている「ヴェネツィア展」に足を運ぶ。金曜日の昼間にしては結構人が入っていて、セクションによってはちょっと見づらいくらい。一応目玉はヴィットーレ・カルパッチョの「二人の貴婦人」ということだけれど、個人的には、入ってすぐに目に飛び込んでくる、同じカルパッチョものの「サン・マルコのライオン」が見られたことのほうが感慨深い(笑)。展示は実に雑多な品を集めていて、ヴェネツィアの歴史に存分に思いを馳せることができる。面白かったものを列挙しておくと、17世紀の地球儀、地中海の海図、総督が用いていた銃を仕込んだ祈祷書(!)、サン・マルコ財務官の長衣とストラ、井戸の井筒(笑)、ムラーノのヴェネチアン・グラス数点、18世紀ごろのゲーム盤などなど……。ちょっと音楽がらみの展示物がなかったのが気になる(苦笑)。とはいえ意外に絵画が充実していて、見所は十分。なかなか面白い企画展示ではある。

↓ちょっと発色は悪いが、wikipedia(it)から、Vittore CarpaccioのLeone di San Marco(1516)、Palazzo Ducale所蔵。クリックで全体図