トリゴナーレ2006

昨年聴いた盤のうちでもなかなか印象的だったのがトリゴナーレ2007のCD(昨年の10月のアーカイブを参照のこと)。で、これに続き同じくトリゴナーレの2006年のCDもゲットしてみた。『ツァイト』(Trigonale 2006-Zeit / Jordi Savall, Montserrat Figueras, Arianna Savall, Amsterdam Loeki Stardust Quartet, Hopkinson Smith, Herve Niquet, Le Concert Spirituel, etc)がそれ。2枚組。まず1枚目はおなじみジョルディ・サヴァールの一家による演奏から始まる。各地の伝承曲の数々だ。お〜、これはいつぞやの来日公演でもやった曲たちだな。カタロニアの伝承曲(フェラン・サヴァールの現代的アレンジ)とか、アリアンナ・サヴァールのオリジナル曲とか、なんとなく記憶に残っているぞ。会場の音とか入ってライブ録音が臨場感を盛り上げる……うーん、でも間に別の団体のコンサートを入れる編集って……(苦笑)。その間に入っているのは、オブレヒト、スザート、スウェーリンクなどのリコーダー曲、バッハのオーボエ・ダモーレ協奏曲など。そこから再びサヴァール一家に戻って、哀愁漂うイスラエル民謡で締めくくる……これがまた、こんな政治情勢の時に聴くとやけにもの悲しい……。2枚目の冒頭はなんとホピィ(ホプキンソン・スミス)によるリュート演奏。ダウランドの有名どころを少し。会場でなんか咳き込んでるような音が響きまくって、なんだかホピィも大変そうだ(笑)。それに続くのは、エルヴェ・ニケ率いるル・コンセール・スピリチュエルによるアンドレ・カンプラ(1660 – 1744)の「レクイエム」。うわ、これは隠れた名曲かも(笑)。というわけで、トリゴナーレ古楽祭は2006年もなかなか聴き甲斐のあるCDにまとまっている。

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そういえば話は全然違うのだけれど、3月に予定されていたトン・コープマンとアムステルダム・バロック管弦楽団の来日公演は、招聘元が破産でお流れになったそうだ。払い戻しも難しそうな案配(こちらを参照)。うーん、こりゃ前代未聞かも。チケット買うかなあと思っていた矢先だったのでビックリしてしまった。景気後退の余波か……?