『ゲオポニカ』(メルマガ補遺)

本日発行のメルマガに関連して、こちらに備忘録的にurlを載せておこう。まず、ビザンツの薬学本がらみで注目される『ゲオポニカ』(Geoponika)。これは結構面白そうだ。編纂は10世紀で、皇帝コンスタンティノス七世ポルフュロゲネトスが編纂を指揮したとされている。もととなっているのは七世紀の農学者カッシアノス・バッソスによる同名の書なのだとか。『ゲオポニカ』は1895年ベック編纂の版がPDFでOpen Libraryにある。20巻のそれぞれの内容がWikipedia(en)にまとめられているけれど、なにやら一次産業全般の総覧のような趣きだ。様々な文献的ソースの寄せ集めらしく、出典は実に多岐にわたるのだとか。ちょっと読み囓ってみたい(笑)。

オッカムがらみで出てきたオリオルのピエール(ペトルス・アウレオリ)については、専門のサイト(The Peter Auriol Homepage)がある。ここは玄関口こそあっさりしているけれど、『命題集第一巻注解(Scriptum super primum Sententiarum)』オンライン版の一部テキストなどがダウンロード可で、なかなか充実している。とはいえまだまだ整備途上のようなので今後にも大いに期待。ウォルター・チャットンについてもこういうのがあるといいのにねえ、と思ってしまう(苦笑)。