帰郷の旅のお供

田舎での遺品整理のために、またまた帰省してきた。しばらくは月1のペースぐらいでそういう雑務を続けることになりそうだ。うーむ、早いところ片付けてしまいたいものなのだが……。というわけで、今回の旅のお供はLoeb版のガレノス『治療の方法』の第一分冊(1巻から4巻まで収録)(Galen, Method of Medicine, Volume I: Books 1-4 (Loeb Classical Library))。まだ冒頭部分だけだけれど、医学がいわば他の諸学を巻き込んだ総合知であるみたいな信念が貫かれているようで、結構読み応えがある。また、病理の分類について、二項対立的に「差異」にのみ着目せよ、みたいなことを言っているのも興味深い。またこのブログ上でガレノス研みたいにしてまとめていくのもいいかもしれないなあ、なんて思っている。テキストの先は長いので、ゆっくり読んでいきたい。

今回はまた、「スピーキンググリーク」(Speaking Greek CD (Reading Greek) )なる音声教材をiPhoneに入れて新幹線で聴いてみた。アングロサクソンっぽい感じの、ちょっと時に子音とかがきついギリシア語発音のようだけど、移動時とかのちょっと退屈なときには、全体的にこういうリズムはやはりとても心地よい(ような気がする)。もとはReading Greekというテキストの音声教材。アリストパネスの喜劇などが効果音も交えつつ録音されていたりするし、プラトンの対話編からも抜粋されていたりするのだけれど、やはりなんといっても最後のほうのトラックに入っているホメロスが最強(笑)。ヘクサメトロンはいいなあ。願わくば、アシミルの古典ギリシア語教材のCDにあるように、もろに歌ってくれてもよかったのに、なんて思ったり。