メルマガ・アーカイブ
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メールマガジン版「silva speculationis」のアーカイブなど
ja
2008-05-05T22:05:39+09:00
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No.125
http://www.medieviste.org/blog/archives/001111.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.125 2008/04/26 ------短期連載シリーズ----------------------- アリストテレス『気象論』の行方(その8) 『気象論』が伝わる以前の西欧では、自然現象はどのように捉えられてい たのでしょうか。その一端を探ってみたいのですが、ここでは『気象論』 流入前夜に相当する12世紀前半の自然学的な動きとして、バースのデ ラードを取り上げたいと思います。バースのアデラード(1080〜 1152)は翻訳者として活躍した人物で、フランスはトゥールやランで学 業を積み、イタリア南部、とくにシチリア、さらにはタルソスやアンティ オキアなどにも旅をした、と言われるのですが、詳しいことはわかってい ないようです。いずれにしても1120年頃にはイングランドに戻り、アラ ビア語の天文学書を初めとする膨大な量のラテン語訳を作っています。 また、甥に語るという形式の対話編など自著もいくつかあり、とりわけ有 名なのが『同一と多様について』『自然の問題』『鳥類論』です。とくに このうちの2番目が、当時の自然学的な知見をいろいろと示してくれてい て有用です。手頃な参照版としては、チャールズ・バーネット編・訳の校...
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Masaki
2008-05-05T22:05:39+09:00
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No.124
http://www.medieviste.org/blog/archives/001105.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.124 2008/04/12 *都合により、「ギリシア語文法要所めぐり」は今回お休みとさせていた だきます。 ------新刊情報-------------------------------- 年度初めで新しい環境を迎えた方も多いかと思います。でもこのメルマガ は相変わらず、ゆっくりぼちぼちとやっていきましょう(笑)。 ○『中世の覚醒--アリストテレスの再発見から知の革命へ』 リチャード・E・ルーベンスタイン著、小沢千恵子訳、紀伊国屋書店 ISBN:9784314010399、3,780yen 12世紀以来西欧に流入したアリストテレス思想が、どう咀嚼されて同化 されていくかを追った一冊らしく、目次を見ると結構細かく辿っているよ うです。とりわけ、カタリ派とアリストテレス思想の関係というあたり が、ちょっと目を引く感じでしょうか。著者は中世思想プロパーではな く、国際紛争などが専門の政治学者だということですので、かえって斬新 な視点が期待できそうな気がします。 ○"Theories...
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Masaki
2008-04-24T00:21:25+09:00
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No.123
http://www.medieviste.org/blog/archives/001094.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.123 2008/03/22 *お知らせ いつもご購読ありがとうございます。本マガジンは原則隔週での発行です が、次号は都合により1週ずれて、4月12日の発行といたします。よろし くお願い申し上げます。 ------新刊情報-------------------------------- まだときおり寒さも戻りますが、いよいよ暖かいシーズンになってきまし たね。書籍も春のにぎわいになってくれるとよいのですが(笑)。 ○『中世における理性と霊性』 クラウス・リーゼンフーバー著、村井則夫訳、知泉書館 ISBN:9784862850287、 上智大学の中世思想研究所による叢書の一つ。おなじみリーゼンフーバー 氏の新作ですね。11世紀の初期スコラから15世紀の初期ルネサンスま で、人名で言うならカンタベリーのアンセルムスからトマス、フライブル クのディートリヒ、ジャン・ビュリダンを経由してクザーヌス、フィチー ノにいたるまで、理性論の多様な流れを追ったもののようです。ちょっと...
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Masaki
2008-03-29T20:27:25+09:00
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No.122
http://www.medieviste.org/blog/archives/001085.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.122 2008/03/08 ------短期連載シリーズ----------------------- アリストテレス『気象論』の行方(その5) 8世紀末のイブン・アル=ビトリークによる訳業の影響はさらに後代にま で続き、11世紀初頭に活躍したアヴィセンナ(イブン・シーナー)など もそれを参照していたといいます。と同時に、アヴィセンナは偽オリュン ピオドロスなども活用していたようで、レッティンク本によれば、そのた め気象現象に関するアヴィセンナの記述は、アリストテレスをベースとし つつも、個々の議論ではそこから逸脱していくことになります。アヴィセ ンナは大著『治癒の書』で気象現象について取り上げているのですが、 レッティンクはそこでの議論全般を、「独立心をもち、自分自身で行った 観察を述べ、あり得ないと思った見解に従うよりも現象の説明がつかない ことをあえて認めようとする」学者像の印象を受けると評価しています。 この最後の、説明がつかないことを率直に認めようとする潔い態度の例と して、暈輪や虹の色をめぐる議論が挙げられています。アリストテレスは それらの現象を反射現象とし、雲が鏡のような働きをして太陽などの光線...
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Masaki
2008-03-13T00:56:56+09:00
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No.121
http://www.medieviste.org/blog/archives/001079.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.121 2008/02/23 ------新刊情報-------------------------------- 春を前に足踏み状態の天候ですが、新刊もちょっと小休止というところで しょうか。 ○『ベーダ英国民教会史』 高橋博訳、講談社学術文庫 ISBN:978406159862、1,207yen 尊者ベーダ(673年頃〜735年)の有名な『英国民教会史』の新訳とのこ と。ベーダは実は膨大な著作を残していますが、やはり一番有名なのはこ の主著ですね。アルフレッド大王版と紹介されています。この書、もとも とは731年にセオウルフに捧げられたものですが、今回の底本は後代のア ルフレッド大王(9世紀)の所有していた写本ということでしょうか (?)。どういう異同があるのでしょうね。余談ながら、昨年9月にジェ フリー・オブ・マンモス(12世紀)の『ブリタニア列王史』の邦訳も出 ていますが(瀬谷幸男訳、南雲堂フェニックス)、ベーダはそのソースの 一つにもなっているのでした。...
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Masaki
2008-02-27T23:46:44+09:00
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No.120
http://www.medieviste.org/blog/archives/001072.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.120 2008/02/09 ------短期連載シリーズ----------------------- アリストテレス『気象論』の行方(その3) 引き続きレッティンク本に即した概要のまとめです。ギリシア語圏の注解 者に続き、『気象論』の注解を精力的に進めたのはアラブ世界の思想家た ちでした。まず登場するのは、8世紀末から9世紀ごろに現在のイラクで 活躍していた翻訳者たちです。ギリシア語ないしシリア語、ペルシャ語か らアラビア語への翻訳を行ったキリスト教徒たちで、そのテキストは9世 紀半ば以降のアル=キンディなどによって活用されていたといいます。 『気象論』の注解本を残している者としては、8世紀末のイブン・アル= ビトリークと、9世紀のフナイン・イブン・イシャークです。ちなみに両 者の翻訳スタイルは対照的だと言われています(前者が逐語訳、後者が意 訳を重視したのだとか)。 アル=ビトリークのテキストは、もとのアリストテレスのテキストをかな り雑然と翻案したものらしく、アリストテレスには見られないパッセージ などもあるようです(蒸発物の種類を2種類ではなく3種類としたりと...
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Masaki
2008-02-14T23:50:03+09:00
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No.119
http://www.medieviste.org/blog/archives/001067.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.119 2008/01/26 ------新刊情報-------------------------------- 寒さが続いていますが、こういう季節こそ身が締まって読書向きかもしれ ませんね。 ○『修道院文化事典』 ペーター・ディンツェルバッハーほか著、朝倉文市監訳、八坂書店 ISBN:9784896949001、8,190yen それぞれオーストリアとロンドン出身の二人の歴史学者による修道院事典 ですね。そのうちの一人ディンツェルバッハーは『Mediaevistik』とい う中世研究誌の編集主幹でもあるそうです。各修道会の歴史や文化を網羅 的に解説しているようです。こういうのは手元にあると便利な一冊かも。 ○『哲学の歴史−−第3巻<中世>:神との対話』 中川純男編、中央公論新社 ISBN:9784124035209、3,780yen 月一冊のペースで刊行されている『哲学の歴史』もいよいよ大詰めです が、やっと3巻目の中世編が出ましたね。これまでに出ている4巻のルネ...
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Masaki
2008-02-05T10:56:21+09:00
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No.118
http://www.medieviste.org/blog/archives/001059.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.118 2008/01/12 今年もよろしくお願いいたします。早速で恐縮ですが、今号も若干の短縮 版とし、「古典語探訪・ギリシア語編」はお休みさせていただきます。 ------新刊情報-------------------------------- 年末年始ですが、いろいろと新刊が出ていて食指を動かされます(笑)。 今年は目に付く範囲で、洋書の情報も取り上げることにしましょう。 ○『中世西欧文明』 ジャック・ル・ゴッフ著、桐村泰次訳、論創社 ISBN:9784846006846、6,090yen ル・ゴフの翻訳もいろいろなされていますね。これは原書が1972年に出 た図版多数の大著で、フランスでは94年にフラマリオンの「シャン」叢 書に収められ、廉価版として出ているようです。1000年におよぶ中世 の、ル・ゴフ流の「通史」ですね。 ○『アーサー王と中世騎士団』 ジョン・マシューズ著、木村凌二監修、原書房 ISBN:9784562040834、2,730yen...
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Masaki
2008-01-16T00:06:51+09:00
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No.117
http://www.medieviste.org/blog/archives/001052.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.117 2007/12/29 年末でもありますので、今号は短縮バージョンといたします。 ------古典語探訪:ギリシア語編---------------- ギリシア語文法要所めぐり(その4:時空間の表現) 今年最後となる今回は、場所と時間にまつわる慣用的表現をいくつかまと めておきましょう。 まず、場所を表す前置詞ですが、pros(〜へ)、eis(〜の中へ)、epi (〜に対して)は対格を取るのでした。ちょっと例外的なのが、「人物」 に対してho^sを用いたりすることです。ho^s ton basileaで「王へ」の 意味になります。一方、apo(〜から)、ek(〜から外へ)は属格を取 りますが、これも人物などの場合に、paraを用いたりします。para tou basileo^sで「王から」。もう一つ大事なポイントが、語尾につけるthen とde(またはse)。それぞれ「〜から」と「〜へ」を表し、oikothenな...
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Masaki
2008-01-03T21:50:07+09:00
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No.116
http://www.medieviste.org/blog/archives/001045.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.116 2007/12/15 ------新刊情報-------------------------------- もう師走の半ばですが、年末年始に向けてちょっと刊行ラッシュな感じも します。 ○『ギリシア・ローマ時代の書物』 ホルスト・ブランク著、戸叶勝也訳、朝文社 ISBN:9784886952035、6.730yen 中世史にとっても決して無縁ではない、という意味で挙げておきます。た だ、「本書は、古代ギリシア・ローマ時代の書物と図書館をテーマにし た、ドイツ語で書かれた最初の研究書である」との宣伝文句なのですが、 これ、原書は1992年にミュンヘンで刊行されたものなので、最初の研究 書というのはちょっと信じがたいんですけれどねえ(?)。現物を見てい ないのでわかりませんが、書物史・図書館史学の一冊ということは間違い ないのですけれど……。 ○『古代・中世の挿絵芸術−−その起源と展開』 クルト・ワイッツマン著、辻成史訳、中央公論美術出版...
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Masaki
2007-12-18T01:23:35+09:00
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No.115
http://www.medieviste.org/blog/archives/001034.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.115 2006/11/17 *お知らせ いつもご愛読いただきありがとうございます。本メルマガは原則隔週の発 行ですが、次号は本来なら12月1日の発行ですが、都合によりこれをお休 みとさせていただき、12月15日の発行とさせていただきたいと思いま す。年末年始は通常通り隔週で発行します。よろしくお願いいたします。 ------新刊情報-------------------------------- しばらく新刊情報をまとめていませんでした。とりいそぎ、最近のめぼし いものを。 ○『西洋中世の男と女』 阿部?也著、ちくま学芸文庫 ISBN:9784480091024、1,260yen 中世における男女関係やとりわけ女性の問題を論じた同書は、単行本は 1991年刊で、その後「阿部?也著作集」にも収録されましたが、ついに 文庫化です。阿部中世史は、それが扱う当該分野の、まさに基本書という 感じですね。...
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Masaki
2007-11-21T23:35:41+09:00
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No. 114
http://www.medieviste.org/blog/archives/001026.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.114 2006/11/03 ------短期連載シリーズ----------------------- アヴィセンナの影響について〜ゴアションの講義から(その5) 存在をめぐるアヴィセンナの理論は、ラテン中世に伝えられてからの2世 紀にわたって影響を与え続けるわけですが、その受容のメルクマールの一 つにはアルベルトゥス・マグヌスその人があります。彼は天使をめぐる考 察から(天使に質料を認めないという立場から)、アヴィセンナ的な quod est(本質)とesse(存在)との区分の議論へと向かいます。天 使、すなわち純粋な知性的存在は、果たして本質と存在から成っているだ ろうか、というわけです。 何度か前に触れたように、ボエティウスのid quod est(何性=本質)と quo est(存在)との区別は、具体的な事物(質料と形相から成る)を対...
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Masaki
2007-11-07T01:06:07+09:00
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No. 113
http://www.medieviste.org/blog/archives/001020.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.113 2006/10/20 *前回予告しましたように、今号の文献購読シリーズはお休みです。その ため今号も短縮版とさせていただきます。 ------短期連載シリーズ----------------------- アヴィセンナの影響について(その4) 前回の最後のところで触れたように、イングランドのフランシスコ会士た ちは、思想的にやや後退した感が否めない、というのがゴアションの見方 です。ここでの「後退」というのは若干進歩史観的な印象を与えますが、 まあそれはひとまずよしとしておきましょう。ゴアションはとにかく、 いったん人間知性の捉え方が、神に全面的に依存するという立場から一度 は飛躍しそうになりながら、またその依存へと戻ってしまった、というふ うに整理します。 たとえばジョン・ペッカムなどは、真の能動知性はあくまで神であるとし て、その照明がなければ人間の知性はそもそも働かないと主張し、ヘイル ズのアレクサンダーやラ・ロシェルのジャンが唱えたような、抽象化思考 (知的な)がそもそも人間の魂に内在しているといった認識論から後退し...
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Masaki
2007-10-23T23:07:19+09:00
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No. 112
http://www.medieviste.org/blog/archives/001012.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.112 2006/10/06 *都合により今号の「古典語探訪:ギリシア語編」はお休みします。 ------新刊情報-------------------------------- 秋と夏が行ったり来たりしていた気候も、そろそろ落ち着いてきた感じで すね。例によって新刊の情報です。少し中世プロパーばかりでなく、時代 や思想的影響などで関連する本などにも対象を広げていきたいと思ってい ます。 ○『中世ヨーロッパにおける女と男』 原野昇ほか著、渓水社 ISBN:9784874409848、2,100yen 広島大学ヨーロッパ中世研究会がほぼ毎年出している共同研究のシリーズ ですね。今回は第7集で、「男女」をめぐる研究を集めているようです。 取り上げられるテーマは、トマス・アクィナスの『雅歌注解』、チョー サーの『善女伝』、フランスの中世文学などとか。このシリーズ、これか らも地道に続いていってほしいものです。 ○『ヨーロッパをさすらう異形の物語--中世の幻想・神話・伝説』...
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Masaki
2007-10-10T00:53:54+09:00
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No. 111
http://www.medieviste.org/blog/archives/001005.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 silva speculationis 思索の森 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 no.111 2006/09/22 ------短期連載シリーズ----------------------- アヴィセンナの影響について(その2) ゴアションは、アヴィセンナの影響を時代的に3つに区切って考えていま す。1つめは初期の翻訳家たちの運動(12世紀)から、オーベルニュのギ ヨームによる批判(1230年頃)まで、2つめはアリストテレスの研究を 許す教皇の勅令が出た1231年から、アルベルトゥス・マグヌスの注解が 編纂される1260年頃まで、3つめは1250年以降に顕著になっていく、ト マス・アクィナスによるアヴィセンナ思想の囲い込みの時期です。 まず1つめですが、これはまずトレドのライムンドゥスのもとに集まった 翻訳者集団の活動(1130から1150頃まで)から始まります。このトレ ドのサークルでは、アラブ世界の哲学書や医学書を中心に翻訳(ラテン語 訳)がなされていきます。ファラービーやガザーリー、そしてイブン・ シーナー(アヴィセンナ)などの著作が訳されています。翻訳活動自体は 13世紀前半ごろまで続きます。ゴアションによれば、アラビア語からラ テン語への翻訳は、多少の誤りもあったとはいえ、当時利用できた手段の...
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Masaki
2007-09-27T12:07:59+09:00