古典アンソロジー本

A Loeb Classical Library Readerこの週末は同窓会などがあって田舎へ移動。新幹線での移動中読書にと携帯したのは、今回はLoebのアンソロジー本(A Loeb Classical Library Reader, Harvard Univ. Press, 2006)。数時間じっくり読むのも個人的には好きだけれど、疲れているようなときにはザッピング的に拾い読みできる、こうしたアンソロジー本が貴重だ。同書は前半がギリシア語、後半がラテン語で、どちらも対訳で英訳がついている。さしあたり脚注などは最低限しかないが、不明なところは対訳でチェックすればよい。この、ある意味辞書要らずなところも、旅の携帯用に向いていてオススメかもしれない。収録内容は、ギリシアの部がホメロスからヘシオドス、ピンダロス、ソフォクレス、エウリピデスなどなど。ラテンの部はテレンティウス、キケロ、カエサル、ルクレティウス、ウェルギリウスなどなど。こういうアンソロジー本は、気軽に繰り返し何回も読むのもよさそう。でも、もう二、三種類編んでもらうと、さらに楽しみが広がると思うのだが。翻って国内の出版社でもこういう気軽な対訳本(学習用というのではないもの。この手の企画のポイントは、案外この「詳しい脚注なし」というあたりかもしれない)を出してほしい気もする。