先にiPod Touch/iPhone向けのギリシア語辞書(Greek-English Lexicon)を出してくれた同じ開発元が、Latin Dictionary
というのも出してくれている。これ、パブリックドメインに入った1879年のLewis and Shortのレキシコンそのもの。さらにその同じ開発元はOld English Dictionaryというのも出している。なかなかに素晴らしい。
そういえば日本では産経新聞がそのまんまiPod Touch/iPhoneで読めるけれど、そこまでではないものの、フランスのLe MondeもLe Monde.fr をアプリ化している。結構軽くていい感じ。ほかにFrance 24 Live なんてのもあるが、これはライブビデオを配信するもの。当たり前だけれど自宅の無線LAN環境でないとキツい。出先ではアドエスでWMWifiRouterを介してつなぐので……。話ついでだけれど、アドエスにもiPod Touch/iPhoneっぽいインターフェースのメニューを入れてみた。Winterface というやつ。なるほど、iPhoneのインターフェースは今やすっかり一つのパラダイムと化しているからなあ。
再びアプリに戻ると、「そういえば、アラビア語辞書とかもないなあ」と思っていたら(ま、簡易語彙集みたいなのはあるけれど)、どうやらiPhoneは現時点で、アラビア語にはフルには対応していないらしい。面白いのは、そんな状況でもアラビア語のメールアプリ とかが出ていること。なかなか素晴らしそうでないの。でもとりあえず個人的にはこれは不要。辞書引きながらたどたどしく読むだけなので……(苦笑)。うん、やっぱり辞書アプリが欲しいよなあ。それから文献も出してくれないかしら。
うーむ、ちょっと風邪ぎみ……。午後から夕方はダウン。
で、今ごろのそのそとiTunes Storeを見ていたら、なんと、Greek-English Lexicon
というのが出ているではないか!有料アプリだけれど、これは即買い(230円)。1924年のLiddle & Scott(パブリックドメインなんですね)をもとにした古典ギリシア語 – 英語の辞書。iPod Touchで使うと、検索語の入力用にソフトキーボードがギリシア文字で出る。なかなかいいねえ、これ。表示とかは普通……というかちょっと見づらい感じも。でもこれで、出先でギリシア語本読むときには重宝しそうだ。うん、なんか元気出てきた(笑)。
いまだに出先ではsigmarion IIIを愛用しているのだけれど、専用ソフトウエアのダウンロードサービスなども少し前に閉鎖され、世間的にはなんだかすっかり過去の遺物扱いなのがちょっと悔しいというか……。でも、蓋を開けると同時に起動(というかレジューム)し、小さい文章をちょこちょこと書いて、あとは携帯とかをモデムにしてちょっとだけ通信するといった用途には、いまだ絶大な力を発揮する道具。こういうツールの後継機をぜひまた作ってほしい。……なんて思っていたら最近、ほとんど昔のワープロ専用機の先祖返りかという感じで、ポメラDM-10(写真)なんてのが登場したのだそうで。ATOK搭載で入力は快適らしいとはいえ、通信機能がないといった点はやはり少し見劣りする。次期バージョンとかがもし出るなら、そのあたりを期待したいところ。
とはいえ、案外こうした過去の遺産の見直しに、革新の芽があるのかもしれない、なんてことを思ったりもする。たとえばアップルのiPod Touch(iPhoneでもいいが)のアプリケーションの枠組みなどは、もしかするとかつてのDOSが捨てた方向性の「復権」ではないか、という気もしたり。Windowsがもし、当時のMacをまねてマルチウィンドウにせず、MS-DOSを蹈襲しながらグラフィック画面化だけは果たし、一方で実際にDR-DOSがやっていたような(キャラクタベースのUnixっぽい)画面切り替え方式で複数のアプリケーションを起動させ切り替えながら使う、みたいな方向に行っていたら、おそらくこのiPod Touchが実現しているような環境をもっと洗練させたようなものになったんじゃないかなあ、なんて。ま、妄想でしかないわけだけれど。いろいろと途上で捨ててきたものの再考は、案外とても重要なんではないかしらん、と。
で、これはなにもIT関係だけに限らない。過去の諸説などの再考は、歴史の研究ならば普通になされていることだし。先に触れたグーゲンハイム本なんかも、いろいろな意味で問題はあるものの(イスラムの極端な過小評価、意図的っぽい極論や事実誤認など)、古代ギリシアやローマと西欧中世との間に文化的にあったとされる歴史的な断絶は本当に断絶と言ってよいのか、事実はどのあたりにあったのか、といった問題の再考を促す刺激にはなっているかも(個人的にも、メルマガでそのうち同書の検証企画みたいなのをやってもいいなあ、と思っているところ)。
工人舎マシン(SA1F00A)に入れたMandriva。scim-m17nパッケージなどを入れて、これもギリシア語入力を気分よくできるようにしたりしていたのだけれど、ここへきて問題が。上部のバーに通知アイコンが出て「2009.0 winterが出ました〜」というお誘い。うんうん、そりゃ良さそうだと思ってアップグレード(ネットワーク経由なので数時間かかる)したところ、なんと外付けの無線LANもイーモバイルのモデムも認識しなくなった!カーネルも当然バージョンアップしているわけだけど、どうもドライバ周りが違ってしまったようだ。そんなわけで翌日、再び数時間かけて2008.1 springをインストールし直し、現状復帰。うーん、アップグレード=改良になっていないのはWindowsと一緒ではないの(苦笑)。Linuxも気軽にアップグレードしてはいけなかいかも、という教訓。 また、この数日、思うところあって、MovableTypeの3.37をローカル(自宅LAN)のMacOS Xで動かすという作業をやっていた。これがまた結構面倒。全体的手順は「R-STYLES.NET」 というサイトを参考にさせていただいた。mySQLとphpMyAdminは少し前に別の用途で入れたあったので(「MacOSXでサーバ稼業」 というサイトに、手順やらツールやらがあって重宝した)、DBIのインストールから。基本的にコンパイル作業ということで、まあ、configure、make、make install一発という感じではあるけれど、いくらUNIX系も使い良くなったとはいえ、このあたりの手作業感覚はやっぱりなくならないのね、としみじみ。今回初めてFinkというオープンソースソフトの自動コンパイルツールを使ってみたわけだけれど、確かに楽になったとはいえ、コンパイルに要する時間は結構半端ではなく、こういうのを見ると、生のUNIX系の普及は結局難しいか、というようなことを改めて思ったりもする。FinkCommanderが、「Xcodeが古すぎる」とか言ってきて、それも更新したりと面倒が続く。Appleの開発者のサイト からダウンロード(すっごい久々にアクセスした(笑)登録したのって何年前だろう?)。結局FinkでのImageMagicのインストールはちょっとコケた。そもそも、一個のパッケージをインストールしたいだけなのに、依存関係にあるライブラリをすべてコンパイルしてインストールしようとするところは厄介。なにせ、使わないXウィンドウシステムまでコンパイルされてしまう(!)。ま、ImageMagic自体はMTの中では画像のサムネイル操作ツール扱いなので、別になくても構わないかなというわけでパスした。MTはどうやら無事にローカルで動く。
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