連休も足早に過ぎていった感じ。連休後半はいろいろ。なにより、5月2日から始まったiTunes Match(iTunesにリッピングした手持ちのCDのファイルについて、iTunesの提供曲ならそれをダウンロードでき、提供されていないものはiCloudに保存されるという例の有料サービス)のトラブルでストレスざんまい(苦笑)。早速登録したものの、多くの人が報告しているように、登録プロセスが遅々として進まなかった。個人的にはiTunesに入れているのは2000曲足らずと少ないにもかかわらず、3日間まったく進まずじまい。ところがこれが6日になったら、いきなり何事もなかったかのように完了した。なんだこれ?バグってたのかしら。
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有楽町のLFJ(熱狂の日音楽祭)、今年は最終日のみ出かける。トリオ・カレニーヌによるラヴェルとハイドンそれぞれのピアノ三重奏曲(ラヴェルものはいろいろと聴きたい)、ミシェル・コルボ指揮のブラームス「ドイツ・レクイエム」(珍しいピアノ連弾版というやつ)、それからトーマス・エンコ・トリオのジャズセッションを聴いただけ。どれも見事な演奏だったけれど、とくにこの三つめが個人的には収穫かな。ステージ演奏の大音量で聴くジャズってのも悪くないなあ、と。ネットで見たら、このトーマス・エンコという奏者は2013年にも来日していたらしい。イケメン系で人気なのか。……それにしてもLFJ、来年のテーマは未定とかいう話がツイッターで流れていた。確かに10年で、フォーマットも心なしかちょっと古くさくなってきたよなあ。区切りの年なのかもね。
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休日読書からは松原隆一郎・堀部安嗣『書庫を建てる: 1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト』(新潮社、2014)。一万冊入る螺旋階段状の書庫を建てた経済学者と建築家による手記。なかなか面白い。学者の書棚が一万冊程度で収まりきるわけはないのだけれど、まあ厳選して入れるということなのだろう。それにしてもこの建築デザインは秀逸な気がする。書庫の建築を思い立つまでの、相続や実家などについての思いなども、個人的経験もあって少しばかり実感的に分かる気はする。後半の実際の施工の話も、技術的な話などが散りばめられていて興味深い。建築物の手記というのはそれだけで価値があるものなのだなあ、と改めて思う。