地方の本屋で見つけて衝動買いしてしまったのが(笑)、アウグスチン・シュタイブ編『シュタウブ希和辞典』(リトン、2010)。日本語で読める古典ギリシア語辞典としては、大学書林の『ギリシア語辞典』(1989)に続く二つめ。お値段はそちらの3分の1。ま、それでも結構するけれど(1万5千円+税なり〜、ちーん)、少しばかりハンディで、気軽に見られる辞書として悪くない気がする。元の南山大学の教授が1967年にタイプ印刷で自費出版したものを活字化したものだといい、紆余曲折を経て日の目をみたというところらしいのだけれど、それだけでも大いに歓迎すべきところという気がする。ネットとかであまり評価されていない気がするのは、学習人口が少ないからか、あるいはやはり値段がネックなのか……。まだあまり読み込んではいないのだけれど、例文こそないものの、様々なソースから訳語が幅広く採録されている印象で、なにやら訳語の選択とかでも使いやすそうな気がしている。学習用ということだけれど、確かにボキャビルとかにも使えそうで、なかなかに好印象。きっと出版社側にはデータが残っているだろうから、電子辞書化とかやってほしい気もするし。というわけで、個人的にはお薦めしておこうっと。