「エウパリノス・プロジェクト」カテゴリーアーカイブ

エウパリノス・プロジェクト

昨年、ポール・ヴァレリーの「エウパリノス」が清水徹訳で出た岩波文庫版で出た。『エウパリノス・魂と舞踏・樹についての対話』。タイトル通り、三編の対話編が収録されている。プラトンの対話編を模しつつフランス語で書かれた詩的な対話編。前二作は主にソクラテスとパイドロスの対話、もう一作はルクレティウスとティティルスの対話ということで展開する。うーん、こういうのを見ると、逆に次のようなことをやりたくなってくる。つまり、「エウパリノス」「魂と舞踏」の古典ギリシア語訳、「樹についての対話」のラテン語訳を作ってみたい、と(笑)。そう、まさに偽書の夢ですな。でもそのためには、両古典語での作文能力を飛躍的に高めないと。もっぱら読むだけのこれまでの関わり方を見直して、ちゃんとそれなりにアウトプットでき、また『パイドロス』あたりの文体も真似られるようにもっていく、と。まあ、時間も労力もかなりかかるのは間違いないけれど、ぜひとも挑んでみたいものだなあ。もっとも、徒労に終わらないとも限らないのだが……(苦笑)。そんなわけで、題してエウパリノス・プロジェクト、おそらくは牛歩のごとき歩みになるが、ぼちぼちと準備することにしよう。