Early Greek Philisophy VIII

第8巻はソフィスト(パート1)、ソクラテスも


 Loebの初期ギリシア哲学シリーズ。第8巻はソフィストたちのパート1。プロタゴラス、ゴルギアスといった、プラトンの対話編に登場する人々が取り上げられるほか、ソクラテスも入っています。これがちょっと興味深い点ですね。そのほかにプロディコス、トラシュマコス、ヒッピアス。

 分量的に多く割かれているのはプロタゴラスとゴルギアス。プロタゴラスといえば、やはり「人間は万物の尺度である」という発言が有名です。認識の相対性について述べている、なんて解説されますが、むしろこれは、人間あってこその事物という見方のようで、プロタゴラスは事物の流体的な面と、それを感知する感覚の移り変わりなどを強調していたのかもしれません。セクストス・エンペイリコスなどがそういう感じで解釈していますね。ゴルギアスはまさにレトリックの人という印象を与えます。

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(初出:deltographos.com 2021年10月8日)