マルコ・ダラクィラ

同時に注文したCDの入荷がえらく遅延して、結果的に大幅に入手が遅れた一枚が、リュート奏者ポール・オデットの新譜(dall'Aquila: Pieces for Lute)。マルコ・ダラクィラ(アクィラのマルコですな)の曲集。16世紀前半に活躍したリュートの奏者・作曲家。これをルネサンスリュートの名手オデットが奏でるというわけで、面白くないわけがない(笑)。で、今回の録音は残響がすごく、高音弦がまるで鉄線か何かかのようにキンキン響いて聞こえる。けれどもそれもオデットの高い技術と相まると、とても幻影的で美しい音になるから不思議だ。というわけで、これはどこか神秘的な感じさえする音楽に仕上がっている。ライナーによると、録音はもともとアクィラで行う予定だったというが、大地震があったため予定を大きく変更し、最終的にカペストラーノのカステッロ・ピッコリーミニ(お城ですな)で執り行われたのだとか。マルコ本人も知っていたはずの建物らしい。同録音は地震の罹災者らに捧げられている。

これもiTunesで手に入る。ライナーノーツはないけれど、廉価ではあるので、お薦めかも(笑)↓。