いよいよ夏本番が迫っている感じ。こうなってくると夏読書のためにいろいろと用意したくなってくる。というわけで、新刊情報から。
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まずは、これまた一種の受容史らしい一冊。クレティアン・ド・トロワなど12世紀の文学作品から、ビザンティンへの中世人の思いなしを浮かび上がらせようといするものらしい。
- 『夢想のなかのビザンティウム – 中世西欧の他者認識』(根津由喜夫著、昭和堂)
- 『天使とボナヴェントゥラ – ヨーロッパ一三世紀の思想劇』(坂口ふみ著、岩波書店)
- 『トマス・アクィナスのエッセ研究』(長倉久子著、知泉書館)
- 『劇場のイデア』(ジュリオ・カミッロ著、足達薫訳、ありな書房)
- 『レオナルド・ダヴィンチの食卓』(渡辺怜子著、岩波書店)
- 『バベルの後で – 下巻』(ジョージ・スタイナー著、亀山健吉訳、法政大学出版局)
- 『中世ドイツ語圏宮廷文学と日本の王朝文学』(松村篤著、大阪公立大学共同出版会)
- 『古代ギリシア・ローマの哲学 – ケンブリッジ・コンパニオン』(D. セドレー編、内山勝利監訳、京都大学学術出版会)
次はとても面白そうな近刊。ボナヴェントゥラの天使論を追うのかしら。「思想劇」というのがとても気になる。
『神秘と学知』(メルマガのほうでお世話になっている一冊)の長倉氏によるトマスのエッセ論。エッセ研究といえば山田晶氏のものが有名だが、こちらはどのような別アプローチなのか興味津々(笑)。
こちらはルネサンスものだけれど、個人的には期待大な2冊。
次はずいぶん待った感じがする待望の下巻。上巻をはるか昔に読んだと思うのだけれど、中身はすっかり忘れている(苦笑)。
お次はブックレット。なにやら日本と西欧の比較というのも流行のようだけど、何か興味深い論点があるのかしら。
なんとあのケンブリッジ・コンパニオンのシリーズから邦訳が。これってひょっとしてシリーズ化するのかしら。そうなったらいいなあ、というわけで挙げておこう(笑)。