ヴィオラ・ダ・ガンバ

「ヴィオラ・ダ・ガンバはリュートの妹?」という国内版タイトルに惹かれて(笑)、レベッカ・ルソーの『タッチ・ミー・ライトリー』(Panclassics、PC 10210)というCDを聴く。ガンバを弾いているのはスロヴァキア出身の奏者。ガンバのほかにバロック・チェロなども弾くらしい。で、この国内版タイトルが示唆するように(笑)、このアルバムの特徴はなんといっても、一部リュートのレパートリーを取り込んでいること。ダウランドから2曲(超有名なラクリメは、合奏用ではなく、リュート独奏用の譜にもとづくもの)、デュフォーとゴーティエ(疑問符付きらしいが)それぞれのサラバンド、さらにヴァイスのサラバンド「プラハにて」。これはロンドン手稿譜からのもの。うーん、リュートで聴くのとはだいぶ印象が違うけれど、これはこれで味わいがある。独奏楽器としてのガンバの魅力がそこそこにわかるというもの。ほかの収録曲でも、ウィリアム・コーキンなどは面白いし(「わたしを傷つけぬ良き人は誰?」などは先の「ジョン、すぐ来てキスして」とほぼ同じメロディライン)、サント=コロンブはまあ定番っぽいけれど、最後のほうのテレマンの無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲もなかなかいい感じ。

Baroque Classical/Touch Me Lightly: Rebeka Ruso(Gamb)