夏読書

このところの夏本番で、暑さにダレる。うーむ、いかんな。夏はどうしても効率は下がるけれど、なんというか気分的な余裕みたいなものがあって、ちょっとほかの季節とは違った感じで読書などにも取り組みたくなる。というわけで、今年も夏読書の季節。とりあえずの予定としては、まず、ピロポノスがキリスト教に入信してからの著書「世界の始まりについて」。3巻本で出ている希独対訳本(Johannes Philoponos “De orificio mundi”, Clemens Scholten (ubs.), Herder 1997)を入手したので、これを読み進めるつもり。聖書と新プラトン主義思想の融合……ではないようだけれど、聖書に見られる自然学を浮き彫りにしているという、ある意味希有の書とのことで、期待大。インペトゥス理論がらみの説明が入っているという話もあるので、ちゃんと確認しないと。もう一つ(というか二つだけれど)、これもメルマガでやっているインペトゥス理論関連かもしれないけれど、ブノワ・パタール編でジャン・ビュリダンとザクセンのアルベルトそれぞれのアリストテレス「天空論」注解(“Ionnis Buridani Expositio et quaestiones in Aristotelis ‘de Caelo'”, Benoît Patar (éd), Editions Peeters, 1996)(Alberti de Saxonia Quaestiones in Aristotelis ‘de Caelo'”, Benoît Patar (éd), Editions Peeters, 2008)をちょっと前に入手し、手をつけていないので、そろそろ目を通したいところ。2冊とも大部だけれど、まあ、一部分だけでも見ておきたいなあ、と(笑)。