忙しいときほど、逃避衝動も大きくなり、普段は読まないような本も眺め出す……悪い癖ですねえ。というわけで、以前購入して積ん読だったノルベルト・ボルツの『宗教の知』(Norbert Bolz, “Das Wisen der Religion”, Wilhelm Fink, 2008)を冒頭から読みかじり出す。ボルツはメディア論なども手がけるシステム社会学方面の人だけれど、わりと平坦なドイツ語という印象があって、同書などもなにやら読みやすい感じ。教会などの大きな宗教組織が力を失い、それでいて信仰が細分化しかえって社会化している現状を分析していく、という趣旨なのだろう、たぶん。でもなんだか冒頭の現状分析はわりとごく普通というか、あまり新鮮味はない気が……(苦笑)。このあと、願わくばシステム論的に大きく展開することを期待しつつ(?)、ま、しばらくは切れ切れに読んでいくとしようか、と。とりあえず面白い展開になったらメモることにしよう。