昨年が生誕350年ということでメモリアルイヤーだったアレッサンドロ・スカルラッティ。で、それに合わせて世界初録音という触れ込みで登場していたのが、その『聖母マリアの夕べの祈り』(スカルラッティ、アレッサンドロ(1660-1725)/Vespro Della Beata Vergine: Van Der Kamp / Nederlands Chamber Cho)。うーむ、これもまた文句なしの名曲。なにかとても高揚感のある軽やかで美しい旋律が巧みに交差する、とても甘美な音楽世界。うーむ、ハマったな、これは。これまで録音されていないことが不思議なくらい……と思ったら、これ、まとまった形では残っておらず、収録に際してあちらこちらに点在する楽譜を集めて再構成したものなのだという。なるほど、ちょっと曲数が少ないのもそのためか。ちなみにこの録音は、詩編ベースの5曲(109: Dixit Dominius, 112: Laudate pueri Dominum, 121: Laetatus sum, 126: Nisi Dominus aedificaverit, 147: Lauda Jerusalem Dominum)と、Ave maris stella、Magnificatから成る。演奏はハリー・ヴァン・デル・カンプ指揮でオランダ室内合唱団。NAXOSライブラリーにも入っている(こちら)