備えあれば……というが

イタリアの地震被害はかなりの規模になっている模様。それにしても建物の崩れ方などを写真や映像で見ると、素人目にも耐震補強などなされていなかったように見える。イタリアって地震国なのに、やはり何もやっていないのか……。もちろん日本も耐震補強工事なんて、言われ出したのも最近で、何もやっていないようなものだけれど……。そういえばベルルスコーニはG20でどこぞのナカガワばりのひんしゅくを買ったとかいう話だし、なんだか両国は嫌なところばかり似ているのかも……。

この国の場合にはさらに、実効性を伴わないようなことでも、とにかく形だけで対応する、なんてのがまかり通っていたりもする点も問題か。北朝鮮のミサイル話で登場した迎撃システムなども、ある意味その典型。まあ、秋田では同システムを配備しようとして、自衛隊の演習場に隣接する野球場に誤って突っ込んだとか、例の誤報騒ぎとか、冗談としか思えない話ばかりが続いたけれど、実効性という点で考えればかなり空恐ろしい話でしかないわけで。そろそろ形じゃなく、ちゃんと実効性のある対策を考えてほしいところ。

実効性のある対策を否定するなんてのももってのほか。少し前にアフリカを訪問したローマ法王が、エイズ対策にコンドームは役立っていないばかりか、疾病を蔓延していると発言して問題になったけれど、これなどはその最たるもの。代案として教会が示しているのが節制だというのだけれど、そこで精神論・理想論に向かっても何も解決しないわけで……。ミサイルの脅威を前に対話路線だけを云々するのも同様か……こんなところも似ていたりとか……(ため息)。

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……ちょっとこんな時に不謹慎という気がしないでもないが、ラクィラといえば、個人的にはちょうど16世紀初頭のリュート作曲家マルコ・ダ・ラクィラとかが気になっていたところ。ポール・オデットによる録音がiTunesで出ているけれど(”Lute Music Volume 2, Early Italian Renaissance Lute Music” -> Paul O'Dette - Lute Music, Volume 2: Early Italian Renaissance Lute Music)、フランチェスコ・ダ・ミラーノ(個人的にはそのリュート曲はとても好きなのだけれど)あたりとはまた違う作風で、なかなか興味深い。

あまり意味はないが、都内某所の桜の写真も。
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