「西洋中世奇譚集成」第二弾

昨年の夏くらいだったかに出た『西洋中世奇譚集成 – 皇帝の閑暇』(池上俊一訳、講談社学術文庫)に続き、『西洋中世奇譚集成 – 東方の驚異』(同)が出ていたので即買い。今回は「アレクサンドロス大王からアリストテレス宛ての手紙」という7世紀ごろの偽書と、「司祭ヨハネの手紙」というこれまた成立不詳(12世紀ごろ)のラテン語バージョンと古仏語バージョンの邦訳。この後者はいわゆるプレスター・ジョン伝説(東方にあったとされるキリスト教王国の統治者)。まだぱらぱらとめくってみた程度だけれど、それらに描かれる東方の巨富の国や、見知らぬ珍獣、不可思議な民などのイメージ(神話素というか)が、どれほどパターン化されたものであるかが改めて感じられて興味深い。前に挙げたバルトルシャイテス本ではないけれど、限定数のモチーフが変形したり結合したりしながら脈打っていくという話は確かにここでも実際に生きている感じがする。うーん、プロップの『民話の形態学』とかをすごく懐かしく思い出す(笑)。そういえば、やはりプロップの『魔法昔話の起源』が同じ講談社学術文庫で文庫化され今月刊行だそうで(ref:「ウラゲツ☆ブログ」)。