ヒンターライトナー

リュート奏者ルッツ・キルヒホフの新譜はフェルディナンド・イグナス・ヒンターライトナーという17世紀の作曲家のリュートのための協奏曲『音楽の奇跡』(Musical Miracles -F.I.Hinterleitner / Lutz Kirchhof(lute)icon)。協奏曲というわけで、ヴィオラ・ダ・ガンバとパルドゥシュ・ド・ヴィオールが参加している。でも、リュートのための協奏曲というだけあって、主役はリュート。だから通奏低音に回るのではなく、ちゃんとメロディにも絡む絡む……。とても珍しい(笑)。また、全体的に舞曲っぽさが前面に出ているのも個人的に好ましい(なんだか本当に踊れそうな感じ)。このヒンターライトナーという人物、詳細は不明。ライナーには、リュート協奏曲を1699年にウィーンで出版したとあり、フランスのリュート曲のリズミカルな様式と(ジャズっぽいとか書いている)イタリア式の旋律の動きとを結合させている、みたいに書いている(キルヒホフが)。でも全体的にはとても好印象でノレる。ぜひタブラチュアを見てみたい……。


icon
icon